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3.122026
正式なご贈答品につけたい「熨斗(のし)」の作り方
金封や掛け紙に付いていたり、印刷されている熨斗(のし)。 もともとは儀式に供える「のしあわび」を包んだもので、 日本では正式な贈答品には「のし」をつけて贈るならわしがあります。 現在では本物のあわびではなく「のしあわび」を模した紙で代用しています。 今回はこの「熨斗(のし)」の作り方です。 熨斗があることで贈答品の格が上がるような気がします。 ぜひチャレンジしてみてください。
準備するもの(材料と道具)
以下の材料は手に入りやすく、仕上がりを美しくするための定番の組み合わせです。和紙の質感を活かすと本格的な雰囲気になります。
- 白い和紙(金銀入り):A4サイズの和紙。光沢と柔らかさがあるタイプがおすすめです。動画では「インクジェット和紙/金銀 A4サイズ 1枚」を使用しています。
- 赤い紙(しわ加工):12cm角程度の赤い紙。アクセントに使用します。動画では「しわしわし/赤 12cm角 1枚」を使用しています。
- 金色の細い紙(幅約2mm×長さ3cm相当):折り紙の金色など。細く長い帯状のものを用意します。
- ペーパーラフィア(No.24):約10cmにカットして中に差し込む飾りに。
- はさみ、木工用ボンド、両面テープ(または両面コットンテープ)
材料が並んだ写真はこの辺りが分かりやすいです。

サイズを決める(まずはカット)
美しく均整の取れた熨斗を作るには、最初のカットが重要です。ここでは基本的な寸法を示します。
- 白い和紙は幅を4.5cm程度に切り出して複数用意します。
- 赤い紙は約4cm幅にカットします(元のサイズが12cm角なら、中央から切り取るイメージ)。
- 金色の細い紙は幅約1〜2mm、長さは22mm前後に整えます。非常に細い帯なので取り扱いに注意。
- ペーパーラフィアは約10cmにカットしておきます。
カットの様子と長さ感の目安は次の画像を参考にしてください。
基本の組み立て(四枚の白+赤を重ねる)
ここから形を作っていきます。ポイントは「表が外側に出るように重ねること」と「赤が中央に見えるように配置すること」です。
- 白い紙を4枚用意し、裏面を下にして表側が外に向くように配置します。

- 赤いしわ紙を中央に置き、白と赤が重なる位置を調整します。赤は白の中央に来るようにし、アクセントとして見える面積を調整。
- 中央を少量の木工用ボンドで固定します。接着は軽く、のしの折り開きが自然になるように中央だけを抑えると良いです。
接着の加減は重要です。ボンドを多く付けすぎると硬くなり、折りたたんだときに美しい「屏風折り」ができなくなります。中央だけに薄く付けるのがコツです。
形を作る:屏風のように開く折り方
熨斗らしい立体感を出すために、紙を屏風のように折り開く工程があります。左右のバランスと中心位置を確認しながら進めてください。
- 重ねた紙をダイヤモンド形に置き、上から1cm、下へ5mm程度ずらした位置を折りのガイドにします。これが「のし」の顔になります。
- 中心をつまんで軽く山折りにし、屏風を開くように内側に空間を作ります。内側にペーパーラフィアを差し込むスペースを確保するイメージです。
- 必要に応じて内側の歯のように見える小さなパーツ(ペーパーラフィアの根元部分)を少し開いて整えます。
この段階で形のバランスが決まるため、少しずつ調整しながら目的の立体感を出してください。
帯(おび)で引き締める:金の細紙を巻く
細い金の紙を胴に見立てて帯のように巻き、熨斗の表情を引き締めます。ここでの見た目が格を左右します。
- 先にカットしておいた極細の金色紙を、熨斗の中央に帯状に巻き付けます。巻く向きは一重でよく、きつすぎず緩すぎずを意識。
- 巻いた後、背面で両面テープまたは少量のボンドで固定します。見えない背面でしっかり止めると表面が美しく見えます。

金がくる部分は最終的に正面の光沢ポイントになるため、位置を慎重に決めてください。
裏側の固定と整形
熨斗をギフトに付ける前に、裏側で形を整え、接着を確実にします。ここでの処理が持ちや耐久性に影響します。
- 背面に両面テープを約2cm程度にカットして貼ります。両側のバランスを均等に。

- テープで留めたら、底部の余分な紙を軽くカットして形を整えます。鋭く切りすぎないことがポイントです。
- 最終的に手に取ってみて、左右の開き具合や厚みを確認。必要なら微調整して完成度を高めます。
熨斗を贈り物につける方法
熨斗は単体で飾るだけでなく、金封や掛け紙、箱の上部に付けると格が上がります。貼り付け位置や向きのルールを押さえておきましょう。
- 貼る位置:一般的には掛け紙の右上、または金封の表面の上部に付けます。視覚的な重心が上にくると上品に見えます。
- 向き:表側が正面を向くようにセットし、文字やのし紙の向きと合わせます。
- 固定方法:両面テープを熨斗の裏中央に貼り、軽く押さえて確実に接着します。布製のリボンと組み合わせる場合は、リボンの結び目の上に熨斗を乗せるとずれにくく見栄えも良いです。
完成した熨斗の配置イメージはこちら。ラッピング全体のバランスを見ながら位置を決めてください。

よくある失敗とその直し方
初心者がつまずきやすいポイントと簡単な修正方法をまとめます。
- 折り目が固くて屏風のように開かない場合:中央の接着が強すぎることが多いです。一度裏側を軽くはがし、接着剤を薄くして再接着してください。
- 金の帯がずれる、または浮く:背面での固定が甘い可能性があります。両面テープを増やしてしっかり留めるか、背面を少しだけ追加で接着してください。
- 赤が中央に見えない、左右のバランスが悪い:白い紙の位置を微調整して赤が均等に見えるように再配置してください。小さなズレでも見た目に影響します。
アレンジと応用アイデア
基本をマスターしたら、いくつかのアレンジで表情を変えてみましょう。
- 色替え:赤以外に季節色(若草色、藍色、ピンクなど)を使うと、行事や用途に合わせた熨斗が作れます。
- 和紙の柄を活かす:金銀入りの和紙や少し模様のある和紙を使うと高級感が増します。帯を替えてコントラストを楽しんでください。
- 小さなメッセージカードを裏に貼る:受け取る人への一言を熨斗の裏に貼って一緒に渡すと心が伝わります。
道具や材料の入手先について
和紙やリボン、ペーパーラフィアなどは専門店や和紙を扱うショップで購入できます。品質の良い和紙を選ぶと仕上がりが格段に良くなりますので、特別な贈り物には少し良い紙を使うことをおすすめします。
最後に:熨斗作りを楽しむコツ
熨斗作りは繊細な手仕事ですが、やればやるほどコツがつかめます。最初はゆっくり、ひとつずつ工程を確認しながら進めてください。失敗しても紙ならやり直しが効きます。何度か作るうちに自分らしい形やバランスが見つかり、贈る品がより特別なものになります。
あなたの贈り物に、丁寧に作った熨斗を添えてみてください。受け取る側に伝わる上品さがぐっと増します。







