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11.202025
こだわりたい場面で使える「おめかし袋のラッピング」
和紙で包むちょっと特別な「おめかし袋」。結婚式のプチギフトや創立記念、誕生祝いなど、日常より少しだけ気持ちを込めたい贈りものにぴったりのラッピングをご紹介します。見た目の美しさだけでなく、「後ろ姿」まで配慮した仕上がりが特徴です。誰でも簡単にできるよう、材料の選び方から手順、ポイント、応用例まで詳しく解説します。

このラッピングが向いているシーン
「おめかし袋のラッピング」は次のような場面に特におすすめです。
- 結婚式のプチギフトや引き出物の一部として
- 会社の創立記念や周年行事での感謝のプチギフト品
- 誕生日や出産祝いなど、大切な人に贈る心のこもったプレゼント
- 和テイストを生かしたパーティーやおもてなしの場
「いつもの袋にリボンをかけるだけ」よりも少し手間をかけると、贈る相手に与える印象は格段に良くなります。あなたの細やかな気持ちが和紙とリボンを通して伝わります。
用意する材料
今回のラッピングで使う材料はシンプルです。質の良い和紙と、重ねるリボンの組み合わせで上品さが生まれます。
- サックブランシュ L(麻の葉柄):和紙は見た目の美しさだけでなく、包みやすさや耐久性も重要です。麻の葉の柄はお祝いの場にふさわしい落ち着いた華やかさを演出します。
- コットンリボン(ナチュラル):太めでふんわりとした質感が和紙と相性抜群。最初に結ぶリボンとして使用します。
- メタルピコット(ゴールド):細めのメタル調リボンを重ねることで、アクセントと高級感をプラスします。
- はさみ:リボンのカットに使用。切れ味の良いものを用意してください。
- 仮止め用のワイヤーや輪ゴム、紐:包みのテンションが強い箇所を一時的に固定するために使います。後で取り外すので、目立たないものを選んでください。

仕上がりのイメージ:前も後ろも美しく
今回の包み方の最大の特徴は、「後ろ姿」まで美しく見せるという点です。通常、袋の背面には貼り合わせのシール(のりしろの跡)が出ることが多く、贈りものを横から見たときに見苦しいことがあります。ここではそのシール部分を前面に出さない、または見えないように工夫しつつ、表側もきれいに仕上げるテクニックを使います。

ステップ・バイ・ステップで分かりやすく
ここからは実際の手順を詳しく説明します。あなたが実際に作業しながら読みやすいよう、ひとつひとつ丁寧に解説していきます。
1. 袋の向きを決める(重要)
まず袋の表と裏を確認します。今回使う袋は底で合わせるタイプ(底で貼り合わせがある)で、背面の中央に線(のりしろの跡)が出る作りです。美しく見せるため、あえて「表に見せたい面」を背面の貼り合わせがある側にしておきます。つまり、通常の「裏」を表側にして包むイメージです。

このひと手間で前後どちらから見てもきれいに仕上がるので、贈る相手がどの角度から見ても好印象になります。
2. 上部の折り込みの考え方
袋の上部を閉じる際に、まっすぐなラインやシールが正面に出ないように、角を折り込むことで隠します。右側の角を左側に入れ込むように折ると、中央の直線が見えなくなります。ここがこの包み方の「見せ方」の基本です。

折り込む際は、折り目をきれいに出すのではなく、自然に丸みを持たせたほうが和紙の表情が生きます。和紙は硬く折ると折りジワが目立つことがあるので、柔らかく整えましょう。
3. 反対側を合わせてテンションを出す
片側を折り込んだら、反対側も同様に折ります。両側を合わせると袋全体にテンションがかかり、きれいなフォルムが生まれます。ただし、テンションが強すぎると形が崩れたり、和紙が裂けたりすることがあるので注意してください。

ここで一旦、仮止めが必要になります。強いテンションがかかるため、後の作業を安全に行うためにもワイヤーや輪ゴムで仮止めしてください。仮止めは包みの内側に隠れる位置に入れると仕上がりが美しくなります。
4. 仮止め(テンションをキープ)
折り込んで形が整ったら、すぐに仮止めを行います。画像のように中央付近で軽く留めるだけで十分です。ワイヤーは細めで目立ちにくいもの、輪ゴムなら薄手のものを使用しましょう。

ここでのポイントは「仮止めはあくまで一時的」ということ。リボンで本固定するまでの間、形を保持するだけですから、強く締めすぎないようにしてください。
5. リボンの準備:重ねリボンで華やかに
このラッピングの見せ場はリボンの重ね付けです。まずコットンリボンで大きめのループを作り、ふんわりとした土台を作ります。その上にメタルピコットの細いリボンを重ねて、光沢やアクセントを加えると一気にフォーマル感が高まります。

コットンリボンは最初にゆるめに結ぶのがコツ。後で調整しやすいよう、最初は固く締めすぎないでください。また、リボンの長さは完成時のバランスを見ながら調整します。
6. リボンの結び方
ここでは動画で紹介している結び方を文章で再現します。簡易的な手順を段階的に示しますので、あなたも実際にリボンを手に取りながら試してみてください。
- コットンリボンを袋の前中心に置き、軽く一回結びます。ここでは仮の位置決めとしてゆるめに。
- 片側でループ(輪)を作り、そのループを上から折り込むようにして形を整えます。
- 反対側の端をループの中心に通し、結び目を作ります。ここで左右のループの大きさを整えます。
- コットンリボンの上にメタルピコットを通し、結び目近くで軽くひと結びしてアクセントを与えます。
- 最終的にリボンの先を好みの長さにカットし、角を斜めに切るかV字にカットして仕上げます。

リボンの「ふんわり感」を出すコツは、結んだあとにループを軽く引き出してボリュームを出すことです。特にコットンリボンは形が崩れにくい反面、最初はループが小さく見えやすいので、軽く引き出して調整してください。
7. 最終チェックと仕上げ
リボンがしっかり決まったら、仮止めを外して全体のバランスを確認します。和紙の折り目や表面のしわを軽く整え、必要に応じてリボンの位置を微調整します。これで完成です。

完成したラッピングは、前面だけでなく背面も整っていて、どの角度から見ても美しい仕上がりになります。贈り先での印象もぐっと高まります。
よくある疑問とトラブルシューティング
Q:和紙が裂けそうで不安です。どうすればいい?
和紙は薄くて裂けやすい印象がありますが、包み方のコツを守れば問題ありません。次の点に注意してください。
- 折り過ぎて硬い折り目を作らない(柔らかく折ることで裂けを防ぐ)
- テンションを一度に強くかけない(仮止めで徐々に調整)
- 角を折り込む際、力任せに引っ張らない
Q:リボンがしっかり固定できない
リボンが滑って緩む場合は、次の方法を試してみてください。
- リボンの下側に軽く両面テープを入れて仮固定する(見えない場所に貼る)
- コットンリボンの結び目を二重にしてからアクセントリボンを重ねる
- 結び終わったらリボンの結び目を内側に折り込んで隠し、見た目をスッキリさせる
Q:複数個作るときの効率化のコツは?
同じラッピングを大量に作る場合は、作業を工程ごとに分けると効率的です。
- 袋を全部折り込んで形を整える(仮止めもこの段階で)
- コットンリボンを決まった長さにカットしておく
- コットンリボンを先に結んでおき、あとからメタルリボンを重ねる
- 最終チェックをしてから仮止めを外す
こうすると作業の手戻りが少なく、短時間で多数を仕上げられます。
アレンジ例:状況別の工夫
同じ包み方でも、素材や色、リボンの種類を変えるだけでイメージが変わります。いくつかのアレンジ例を紹介します。
- よりフォーマルに:和紙は白系や金彩の入ったものを選び、ゴールドのメタルリボンを重ねる。
- カジュアルな贈りものに:コットンリボンをカラー糸タイプにして、遊び心ある配色に。和紙は生成り系で柔らかく。
- 季節感を出す:春なら桜柄やピンク系、冬なら深い紺や赤にゴールドで華やかさを演出。
- 環境に配慮した贈りもの:リボンを再利用できる素材にして、贈り物のあとも楽しめる仕様にする。

和紙ラッピングが伝える「想い」
和紙という素材には、落ち着きと温かみがあります。あなたが贈る「想い」をきれいなラッピングが引き立て、相手の心に残る贈りものになります。特に重要な場面では、見た目の美しさにこだわることで、受け取る側の感動が増します。素材選び、ひと手間、仕上げの細やかさ──どれも贈り手の気持ちを表現するツールです。
最後に
ラッピングは「作業」ではなく「演出」です。完成度を気にしすぎて緊張してしまうよりも、少し遊び心を持って楽しんでください。和紙は扱っているうちに馴染み、あなたの手の動きに応えてくれます。
ポイントをまとめると:
- 和紙とリボンの素材感を活かして、無理に折り目をつけ過ぎないこと。
- 表と裏の見え方を意識して向きを決めること(背面のシールを見せない)。
- 仮止めでテンションをコントロールすること。
- リボンは重ねて立体感を出すと華やかになること。

あなたが心を込めて包んだ贈りものは、きっと受け取る相手にとって忘れられない一品になります。ぜひ今回の「おめかし袋のラッピング」を試して、大切なシーンをより素敵に演出してください。
材料等はLadyRisaのYoutubeストアで入手可能です。あなたの手で作ると、和紙のもつ温かみとリボンの華やかさが、贈りものを特別なものに変えてくれます。ぜひ楽しんでください。







