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11.62025
コミック本を全巻贈りたい!そんな時のラッピング
あなたがコミック本を全巻贈りたいとき、1冊ずつなら包めるけれど、全巻まとめてきちんと見栄えよく包むのは悩ましいですよね。店頭で包んでもらうのも難しそう。そんなときに使える、土佐和紙を使った実用的で美しいラッピング方法を紹介します。贈ったままの形で、必要なときに1冊だけ取り出せる“スグレモノ”な包み方です。ここではあなたが自宅で再現できるように、準備するものから実際の包み方、仕上げのコツまで細かく説明していきます。
このラッピングの特徴
このラッピングは次のような特徴があります。あなたが贈り物として全巻セットを渡したいときにとても役立ちます。今回は10冊セットのコミック本を包んでみます。
- 全巻を一体にして見栄えよく包める:バラバラの本をまとめて一つのギフトに見せることができます。
- 1冊だけ取り出せる設計:贈った形を崩さずに、受け取った人が1冊取り出せる便利さがあります。
- 和紙の風合いが上品:土佐和紙のしわ感や質感が和モダンで特別感を演出します。
- 簡単にできる:特別な道具は必要なく、はさみと両面テープで作業できます。

用意するもの(材料と道具)
必要な材料と道具は少ないです。あなたが普段持っているものに少し和紙やリボンを足せばすぐに始められます。
- 平判和紙(しわしわし 黒)1枚(788×545ミリ)— 表に使う和紙。土佐和紙推奨。
- 一般的な包装紙(洋紙)1枚 — 内側の保護とデザイン、見栄えのために使用。
- サテンリボン(例:24ミリ幅) — 結びとアクセントに。
- オーナメント(花飾りやタグなど) — 最後の仕上げ用。
- はさみ
- 両面テープ

事前準備:本の確認とサイズ取り
まずは贈る本(コミック)の状態をしっかり確認しましょう。正確にサイズを測れば、包み終わったときにきれいに仕上がります。
- 全巻を表紙を揃えて縦に重ねる。個別のページや特典の付録で厚みが変わる場合があるので、実際に全部重ねて高さと幅を測る。
- 背表紙がそろっているか確認する。ラッピング後の見栄えは背表紙の揃い具合で大きく変わる。
- 和紙1枚で包めるかどうかを確認。和紙が足りない場合は折り返しや追加の紙で補う方法を考える(今回は10巻を包むのに、788×545ミリの和紙を想定)。

ラッピングの全体の流れ(概要)
ここでは大まかな流れを最初に示します。各ステップの詳細は次のセクションで丁寧に説明します。
- 内側に包装紙で“スリーブ”のようなケースを作る(本の保護と出し入れのしやすさを確保)。
- その上から和紙で包んで外見を整える(和紙は折りや重なりで美しく見せる)。
- 両面テープで固定し、リボンとオーナメントで仕上げる。

ステップバイステップ:具体的な包み方
ステップ1:内側の包装紙でスリーブを作る
まず、一般的な包装紙を使って本の「スリーブ」を作ります。これにより、受け取った人が1冊ずつ取り出しやすくなります。
- 包装紙を広げ、中央に本を置く。長辺方向に本が並ぶように置くと作業しやすい。
- 包装紙の左右を本に合わせて折り返し、短くなる方を少し多めに折る。これは後で本を抜き差しするときの余裕分になる。
- 端を両面テープで軽く止めて、筒状(スリーブ状)にする。完全に密閉せず、スリーブの片側が開くようにしておく。
- このスリーブに本を差し込む。差し込む向きは取り出しやすさを考えて決めてください(例えば、背表紙を見せる向きなど)。
この段階で、本がきちんとスリーブに収まるか、出し入れがスムーズかを確認してください。必要であればスリーブの長さや余白を調整します。

ステップ2:和紙での包み方(外側)
次に和紙で全体を包みます。和紙はしわのあるタイプを使うことでナチュラルな表情が出ます。
- 和紙を広げ、スリーブに入れた本を中央より少し手前に置く(和紙の余白を背側に寄せるイメージ)。
- 和紙の手前側を本に被せて折り、軽く両面テープで固定する。ここでは完全に貼り付けず、後で微調整できるように。
- 反対側の和紙を被せて重ね、端を整える。左右の余白を均等に折りたたみ、角をきれいに作る。
- 和紙の四隅を丁寧に折り込み、箱の角のようにシャープに仕上げる。和紙はあまり強く引っ張らず、紙の自然なしわを楽しみながら形を作る。
- 最後に和紙の重なり部分を両面テープで固定する。テープは内側に隠れるように貼ると見た目がきれいです。
ポイントは和紙の余白をうまく使うことです。余白を多めに取っておくと、取り出すときにも和紙が破れにくく安心です。

ステップ3:背表紙や端の処理
背表紙側の見栄えを整えると、贈り物全体の印象が格段に良くなります。ここでは背と端の処理方法を説明します。
- 背表紙の部分は、和紙を少し折り返してスリーブの背がわかるように仕上げる。受け取る人が何の本かわかるよう、背表紙が一部見えるデザインも可能です。
- 端の部分は、内側の包装紙が見えないように和紙で整える。角がへたらないように両面テープでしっかり固定する。
- 必要であれば、和紙の角に小さな補強用の紙を入れておくと、持ち運びの際に角が傷みにくくなります。

ステップ4:リボンとオーナメントで仕上げる
最後にリボンやオーナメントであなたの気持ちを表現します。ここでの工夫で受け取った人の満足感が大きく変わります。
- サテンリボンを使って基本の十字結びをする。幅広のリボンなら華やかさが出ます。
- リボンは本の長さに合わせて余裕を持たせて結ぶ。和紙が傷まないように、リボンと和紙の間に薄いクッション紙を挟んでもよい。
- オーナメント(花飾りやタグ)をリボンの中央に付ける。タグにはメッセージを書いておくと親切です。
- 最終チェックとして、リボンの結び目や和紙の重なりがずれていないか確認する。

実践のコツと注意点
実際に包むときに押さえておきたいコツをいくつかまとめます。少し工夫するだけで、仕上がりは格段に良くなります。
- 和紙は引っ張りすぎない:和紙は伸びない素材なので、強く引くと皺が不自然に広がります。自然なしわ感を活かしましょう。
- 両面テープは内側中心に使う:見える場所にテープ跡が残らないよう、内側や重なり部分に貼る。
- 角の補強:頻繁に持ち運ぶ可能性がある場合は、角に補強を入れておくと長持ちします。
- 取り出し口の余裕を残す:1冊だけ取り出せる設計にするため、スリーブや和紙の一部は少し余裕を持たせる。
- リボンの結び方を工夫する:基本の結びでも、リボンの向きやループサイズを調整すれば印象が大きく変わります。

よくある質問(Q&A)
Q:和紙が1枚で足りない場合はどうすればいいですか?
A:和紙が足りない場合は、内側の包装紙を少し大きめに使い、和紙はデコレーション的に上から被せる方法が有効です。また、和紙の継ぎ目をデザインの一部として見せることもできます。
Q:和紙で包むときに本が滑ってずれてしまうのですが?
A:スリーブを作るときに、包装紙の内側に薄い紙を重ねて摩擦・抵抗を増やすとずれにくくなります。もしくは両面テープを最小限に使い、ポイントで固定するのもおすすめです。
Q:包装紙や和紙におすすめの色合わせはありますか?
A:和紙の黒は落ち着いた印象を与えます。リボンやオーナメントに明るい色(例えばピンクやゴールド)を合わせると、コントラストが出て華やかになります。贈る相手の好みやシーンに合わせて色を選んでください。
Q:複数段に分かれている特装版や付録がある場合は?
A:特装版や付録がある場合は、それらを別に保護してからスリーブの中に収めると安心です。付録が壊れやすい素材ならクッション材を挟んで固定してください。

実例:全巻セットを贈るシーンの演出アイデア
贈るシーンも大切です。あなたが渡す場面に合わせて、演出を工夫してみましょう。
- 季節感を取り入れる:季節の小物(春なら桜の花びら、秋なら紅葉の葉など)をオーナメントに使うと印象的です。
- メッセージカードを添える:リボンにタグをつけ、短いメッセージを書いておくと気持ちが伝わります。
- サプライズで渡す:包装を工夫して、見ただけでサプライズ感が伝わるようにする。例えば和紙の色やリボンで推しのカラーを使うなど、ヒントを出すと期待も高まり、楽しいです。
まとめ:大切な全巻セットを美しく、実用的に包むために
全巻セットを贈るというのは、あなたの気持ちを大きく伝える贈り物です。和紙の風合いを活かしながら、内側にスリーブを入れることで使い勝手の良いラッピングにすることができます。ポイントは次の5つです。
- 事前にサイズをはかり、余裕を持って和紙や包装紙を準備する。
- 内側にスリーブを作って1冊ずつ取り出せる構造にする。
- 和紙は自然な皺を活かして丁寧に折り、角は補強する。
- 両面テープは見えない場所に貼って見栄えをキープする。
- リボンやオーナメントであなたの気持ちを表現する。
この包み方は、あなたが贈る相手への思いをきちんと伝えつつ、受け取った人が取り出しやすい実用性も備えています。ぜひ一度試してみてください。最初は試行錯誤するかもしれませんが、慣れてくると短時間で美しく仕上げられるようになります。
最後にもう一度、材料のリストを確認しておきましょう。和紙(788×545ミリ)、包装紙、サテンリボン、オーナメント、はさみ、両面テープ。これだけであなたはプロのようなラッピングを作ることができます。どうぞ楽しんで包んでください。
あなたの贈り物が、受け取る人に喜ばれますように。






